2015.09.14
オプション取引基礎の基礎 その19

「オプション取引基礎の基礎」シリーズの続きです。その18で清算価格を計算しました。
手数料は、「反対売買、SQ決済時にも必要(権利放棄・消滅を除く)」でしたから、清算時にも手数料がかかります。必要な手数料はポジションを建てた時と同じですから、計算式も同じになります。
--ん?確か、ロングポジションの時に儲けが手数料よりも少なかったら追徴はされないのだみょ
そうですね。どこかで調整が必要になります。でも、まずは計算してみましょう。
手数料はこんな感じになりました。
=INT(IF(R7=0,0,MAX($D$6,R7*$D$8)*(1+$D$9)))
清算価格から清算手数料を引くと、清算損益が計算できます。ここで、ショートの場合の清算価格は、ロングの清算価格と絶対値が同じでマイナスの値となります。ここで、コールとプットでも利用した-1,0,1の場合分けを行って、計算します。
清算損益はこんな感じです。
=R7*Q7-S7
ここで、ロングで手数料以下の利益が出たとき(上の清算損益がマイナスの時)は0とします。
--ロングで手数料以下の利益ってなんだか難しい条件だみょ
今まで使った「MAX」や「IF」でも組めますが、ちょっとややこしくなりますので、今回は「AND」を使ってみます。「AND」は、「IF」文の条件をカンマでつないで、すべて正しい時だけ正しいとしてくれます。
=IF(AND(ロングポジション、利益が手数料以下)、両方正しかったら0、どちらかでも間違ってたら(ロングなら「1」でショートなら「-1」)に「建て代金」をかけて手数料を引く)
ってな式になります。そして、利益が手数料以下は「清算価格」<「清算手数料」です。ここで以下となっていますが、同じ価格なら0になりますので「<」のままで大丈夫です。
セルを当てはめると式はこんな感じになります。
=IF(AND(Q7=1,R7<S7),0,R7*Q7-S7)
「建て価格」と「清算損益」を足せば「最終損益」の出来上がりです。このあたりの計算式はこんな感じです。

--やったみょ 立派な計算シートが完成したみょ\(^o^)/
ちょっと待ってください。まだ清算日が同じオプションしか計算できていません。これに期日の違うオプションを組み合わせた時の計算はその20に続きます。
