08
24
25
26
27
28
29
30
31
   

今さら聞けない PCFR

キャプチャ
図1:PCFRの仕組み

前回の記事「今さら聞けない キャッシュ・フロー計算書」で「キャッシュ・フロー計算書」について確認しました。


キャッシュ・フロー計算書の特徴として、「実現主義」を採用していることが挙げられます。

この「実現主義」では、「発生主義」に対して「設備投資」の扱いが大きく異なります。

「発生主義」では、設備投資を行ったときには「現金」が同じ簿価の「設備」に換わって、その設備を使って営業活動を続ける間に「減価償却費」として費用計上します。

例えば、100億円の売り上げがあって、費用が80億円だったら20億円の利益です。でも、その費用の中に減価償却費が10億円含まれていたとすると、実際に出て行った費用は70億円になります。

つまり、手元には30億円の現金が増えているということです。「減価償却費は現金が増える費用」なのです。

--みょ 費用なのに現金が増えるっておかしいみょ

うん。厳密には現金が増えるわけではないのですが、設備投資した時に一括して減った現金を設備の簿価を減らすことで調整しているのです。費用を前払いしているから毎年費用計上しているのです。

これが、「実現主義」なら話は簡単です。設備投資の時に設備の代金を一括して計上します。その設備をその後何年使ってもその後の費用は発生しません。

--みょ わかりやすいみょ

うん。でも、例えばたくさん儲かったときにはたくさん設備投資して利益を圧縮したり、利益が少ない時には設備投資を控えたりといった操作が可能になってしまいます。長所と短所があるのです。


ところで、利益の何倍まで株価が買われているかを表す指標として「PER」があります。ここで使われるのは損益計算書上の「利益」ですから、「発生主義」です。減価償却費も引かれています。

PERは便利な指標なのですが、例えば外国の銘柄では法律が違って「減価償却」の扱いが異なりますので、そのままの比較は難しくなります。

そんな「減価償却費」の扱いを排除して比較するための指標が「PCFR(株価キャッシュフロー倍率:Price Cash Flow Ratio)」です。

PCFRは「株価」を「1株当たりキャッシュフロー」で割った指標です。つまり、キャッシュフローの何倍まで買われているのかという指標になります。

キャプチャ
図2:PCFRの仕組みを変形

ここで扱う「キャッシュフロー」は「営業活動によるキャッシュ・フロー」に「減価償却費」を加えたものです。つまり、営業活動によって本当に手元に残った現金です。

先ほどの例では「利益」の20億円に「減価償却費」の10億円を加えた30億円ということになります。

PCFRはキャッシュフローの何倍まで株が買われているかという指標ですので、低いほど割安ということになります。


キャッシュフローは一見わかりやすい項目のように思えます。PCFRなら減価償却の制度が違う外国企業でも同じように評価できます。

PCFRでは「営業活動によるキャッシュ・フロー」に「減価償却費」を加えています。

設備投資は「投資活動によるキャッシュ・フロー」に分類されています。そして、減価償却費も加算していますので、PCFRで扱うキャッシュ・フローは「設備投資を除外したキャッシュ・フロー」と言うこともできます。

でも、業種が異なれば設備投資の重要性も異なります。つまり、異業種の銘柄を比較するときには設備投資も考慮することが必要になります。

ということで、およそどんな指標でもからくりを知って便利に使うことが大切だと思います。
Secret

プロフィール

もきち♪

Author:もきち♪
個人事業主ですが株式投資のほうが主体になっています。

投資スタイルは逆張りナンピン。チキンになりきれないひよこ投資家™でピヨピヨトレードです。

2007年に投資信託を始めて、2009年に国内株式の個別銘柄投資を始めました。

中小企業診断士(診断業務休止中)でオンライン情報処理技術者です。

ブログでは株式投資とコンピュータの話を中心に書いています。

きほんゆるめに。。。

【FISCOソーシャルレポーター】ってのに公認されました。


キャプチャ
もきち♪への直通メール

スピンオフサイト

ブログ内リンク

全ての記事を表示する
データをダウンロードできるサイト一覧

ブログ内検索

過去の記事

全ての記事一覧

カテゴリ

最新記事

ランキング




経済ニュース













使っている証券会社

スポンサーリンク

おすすめ



カンファレンスバナー

アフィリエイトフレンズ

クラウドソーシング「ランサーズ」

広告