図1:TOPIX前場と前営業日終値との比率と日銀ETF買い入れ
トランプラリーで盛り上がっていますが、ここで日銀のETF買い入れがどうなっているのか気になってきました。
図1は「前場の下落と日銀ETF買い入れ」で利用した図に、前回引いた買い入れが行われた最小下落率-0.24%の補助線を表示してあります。
上段がTOPIX前場引け値の前日終値からの騰落率で、下段が日銀の公表データによるETF買い入れ結果です。
図1を見ると、トランプショックの11月9日にいつものように買い入れを行って以後買い入れは行われていません。
--うにゃ 下がっていないのだから買い入れはないみょ
うん。そうですね。上昇が続いていますので、上昇幅が小さいときにすきを見て買っているのかと思っていましたが、買い入れは行われていません。
日銀の買い入れなしに10か月ぶりの高値水準なのです。トランプ恐るべしです。
図1を見ると、確かに前場の引け値が前営業日の終値を下回っているときに買い入れが行われているのですが、明確な買い入れラインというのが見えてきません。
ということで、日経平均でも同様の図を作成しました。
図2:日経平均前場と前営業日終値との比率と日銀ETF買い入れ
図2を見ても、「買い入れを実施するのは前場終値が前日終値を下回っている時」というのは言えますが、下落率で一律に後場の買い入れを決めてはいないようです。
日本株が上昇トレンドにあるときは日銀のETF買い入れは行われなくてもおかしくはありません。
でも、ETF年間保有残高の増加を6兆円にするという金融緩和策はまだ生きているわけです。
だとすると、買い入れを行わない時期が続けば、年度末には多めに買う必要が出てくるのかもしれません。
ちなみに、今年度のここまでのETF購入額は2兆9197億円です。まだ3兆円の買い入れが必要です。残り4か月以上ありますが、年度末が近づくと大きな買い手になってくるのかもしれません。
チャート1:日米10年国債利回り推移(6か月前基準)
トランプショックから立ち直って、ドル高円安が進んでいます。アメリカの長期金利が急騰しているからというのが原因のようです。
チャート1は日米10年国債の6か月の推移です。
アメリカ国債の利回りは、6か月前から下落していましたが、大統領選挙から急騰しています。
日本のほうは一度下落した後に、7月末辺りに6か月前の水準まで戻した後はほとんど動いていません。特に9月21日以後はイールドカーブターゲッティングとオーバーシューティングコミットメントですから、動きようがありません。
ということで、日米の金利差が急激に開いています。
金利差が開くと為替が動きます。為替の適正価格は難しいのですが、需給関係のほかに、購買力平価と金利差で変動します。
金利が低い国でお金を借りて、そのお金で金利の高い国の債権を買えば金利差分利益が出ます。金利が低い国の通貨は売られて金利が高い国の通貨が買われます。キャリートレードです。
アメリカの金利が高くて日本の金利はほとんどゼロですから、ドル高円安が進みます。
日本はイールドカーブコントロールを実施していますので、他の国と金利差が生じるのは当然ですが、今回は長期金利が急上昇しています。
それによって、ドル高円安のペースもいつにもまして急になっています。ドル円の水準も、日経平均の水準も年初に比べればほとんど変わっていません。
水準自体は驚くべきものではなくても、ペースが急だといろいろ問題が出てくるかもしれません。しばらくは注意が必要なようです。
チャート1:日経平均日足6か月円建てドル建て6か月平均基準
日経平均は10か月ぶりの高値となっています。
トランプラリーで日本株は上昇しています。円安が追い風になっています。でも、日本株ってほとんど海外の機関投資家が買っています。
外国人にとっては、日本円を持っていてもジュース1本買えません。つまり、日経平均が「何円か」はあまり興味がなくて「何ドルか」のほうが大切なのです。きっと。
でもドル建てだと、円安が進んで日経平均が上昇すると、打ち消しあって上がってるんだか下がってるんだかわかりません。
ということで、ドル建ての日経平均を計算してみました。
チャート1を見ると、トランプショックがあってから、一度戻していますが、トランプショック前まで戻していないどころか、下落しています。
つまり、日本では10か月ぶりの高値で高値警戒感が出ていても、東証の取引の多くを占める外国人投資家は下落トレンドだと感じているのです。
トランプショックで下がったところで買った人は別にして、大統領選以前から持っていたり、トランプラリーで買いを入れた外国人投資家は利益が出ていません。
日本株が10か月ぶりの高値だと言ってもドル建てでは利食いできません。
ここで利食いできるのは円建ての投資家だけなのです。なんだかちょっと嬉しい。
外国人投資家は戻り売りを入れられないのです。これが上値が軽い原因なのかもしれません。
どうもこのトランプラリーでは、ドル円相場と日経平均株価の動きが適正か気になっていたのですが、チャート1を見ると、やはり円安が先行していることがよくわかります。
ということは、日本株の下押し圧力か、為替の円高圧力かが働いてもおかしくありません。
何しろトランプショック前は円建てもドル建てもちゃんと連動しているように見えます。トランプショック後の日本株式市場はちょっと浮かれすぎなのかもしれません。
円安になれば輸出産業を中心に日本株は上昇します。円高になれば下落します。
でも、今回のトランプラリーは少し円安が進行しすぎているように思います。
なにしろ、トランプショック前は103円ほどだったドル円が今日は110円です。まだ8営業日しか経っていません。
ドル円は110円の心理的節目を抜けてきましたので、もう少し円安に動くのかもしれません。だとすると、ますますドル建ての日本株での戻り売りが出にくい相場が続くかもしれません。
図1:トランプラリー(日経平均、ドル円、ダウ、米10年金利)開票前営業日基準
トランプラリーの日経平均、ドル円、ダウ、米10年金利の動きをトレースしてみました。
前回「トランプラリーの主役は?」で確認したように、「米10年債金利」が大きく上昇しています。
「米10年債金利」の上昇は確認できましたが、このままではほかの指標とスケールが合わなくて、他の指標の動きがよくわかりません。ということで、「米10年債金利」を非表示にしてみました。
図2:トランプラリー(日経平均、ドル円、ダウ)開票前営業日基準
「米10年債金利」を別にすると残りの3指標は同じように上昇しています。
--うにゃ? でも日経平均は一回大きく落ち込んでいるみょ
うん。場中に開票速報が流れた日ですね。いきなりのトランプショックで、日本株式では消化不良を起こしていたようです。
トランプラリーもそろそろ落ち着いてきたのかと思います。
今後はトランプさんの発言で動いていくのかと思います。
今の水準は3指標にとっては居心地のよさそうな水準に見えます。長期金利は今後のトランプさんの発言次第でまた大きく動くのかと思います。
トランプショックから1週間が経過しましたが、まだまだ動向に注目する必要がありそうです。
図1:FedWatch Tool - CME Group Countdown to the FOMCのデータをグラフ化
アメリカの長期金利が急上昇しているってことに目が奪われますが、トランプ以前に注目を浴びていたFF金利の年内利上げ確率が90%を超えてきました。びっくりです。
2016.08.30に「FF金利引き上げ確率」で確認した時は年内の利上げ確率は50%程度でした。
図2:2016.08.30のFOMCでのFF金利誘導目標上げ確率
長期金利が急上昇しているのですから、FF金利だけ低く抑えるわけにはいきません。利上げ確率が90%を超えていて、イエレンおばさまは市場との対話を重視しますので、もう12月のFOMCでの利上げは既定路線となっているようです。
となると、気になるのは次の利上げ時期になります。利上げ幅を毎回0.25%として、利上げはFOMCで実施されるとすると、次の利上げで、75ベーシスポイント-100ベーシスポイントとなります。
図3:図1の50-75を消去
2017年7月26日のFOMCまでに2回目の利上げが実施される確率が約50%となっています。
ということで、12月のFOMCで利上げされる確率は約90%で、来年7月のFOMCまでに2回利上げされる確率が約50%ということです。
長期金利の上昇を考えるともっと利上げペースは速いとみられているのかと思いましたが、来年7月までに2回とのことです。ただ、12月に実際に利上げされたらもう少し想定確率が上がってくるのかもしれません。
図1:トランプラリー変化率
トランプショックから反発してのトランプラリーですが、指標によって様子が異なります。
そもそもドル円の動きが日経平均に比べて激しいように思ったのです。そして、えらいさんたちは「アメリカの長期金利」が急上昇していると言っています。
アメリカの長期金利は「トランプ政策の織り込み?」でも確認したように、確かに急上昇しています。
などと感覚的なことを言っていてもしょうがないので、一覧にしてみたのが図1です。
図1を見ると、確かにアメリカ10年国債の金利が19.21%上昇していて、他の指標は3%近辺の上昇です。ドル円ですら3.18%の上昇です。長期金利は他の指標の6倍以上の上昇です。
でも、国債の金利って、そのまま取引されるのではなくて、国債の取引価格から逆算されるものです。
例えば、額面100万円の10年国債を90万円で取引したとすると、額面との差額10万円が利息分となります。10年で10万円です。
その国債を、今度は88万円で取引したとすると、利息を見ると10万円から12万円に増えたことになります。金利だと20%の増加になります。
んでも、国債の価格は90万円が88万円に減少しただけです。88万円割る90万円で2.2%の下落です。
金利だと20%の増加で、国債価格だと2.2%の下落です。1桁違います。
同様に、他の指標と金利の変化率を比較する場合には、金利の変化をそのまま利用していいのかという疑問が残ります。
トランプラリーではアメリカの長期金利が大きく動いて、ダウだの為替だの日本株だのが動いているというのは確かなようです。
金利の変化が他の指標とそのまま変化率を比較できるかという疑問は残ります。でも、金利先物だったらなんだかそのまま比較してもいいような気もします。長期国債金利と金利先物は似たような動きをします。
何だか素直にアメリカの長期金利が急激に上昇していると考えてもよさそうです。
出所:「写真素材 足成」
今日はスーパームーンだそうです。
「スーパームーン」とは地球と月の距離が最も近づいた満月または新月のことです。
要するに、月がとっても大きいということです。
--むにゃ? んでも新月だったら見えないみょ
うん。ですから、ここでは満月だけを取り上げてみようと思います。
スーパームーンは月が地球に最接近して、満月か新月ということは、月と地球と太陽が一直線に並ぶということですので、ちゃんと計算できます。でも、今回の本題ではありませんので、ざっくりと「1年に数回あるかないか」ということです。
図1:スーパームーン(満月)と日経平均株価
でも、月が地球に最接近するといっても、いつも一定の距離となるほど月の軌道は単純では無いようで、今回のスーパームーンは68年ぶりの大接近とのことです。
図2:スーパームーンと日経平均騰落率
--むにゅ なんとなく上昇のほうが多そうだけどよくわからないみょ
うん。平均では0.68%上昇しています。
シャレで始めた検証ですが、思ったよりも傾向がありました。昨日の終値にあてはめると「118.42円の上昇」となります。
そして、前場は266.05円高で引けています。
そもそも月の満ち欠けと自然現象や人間の行動は数多くの検証がなされてきました。満月を見るとオオカミになる人だっています。
ということで、満月と日経平均とを調べている人がいないか探してみました。いくつかの個人のページに混じって、SBI証券のページがありました。
「満月・新月で株価はどう動く?」では
同ページから引用「新月の大潮の頃にTOPIXは1日当たり0.14%程度上昇する傾向がある」(有意水準3%)
ことと、
同ページから引用「満月の日はその10日前と10日後を比較した場合、平均して約4倍も逆方向に動くので、相場の転換点となっている可能性が高い」(有意水準3%)
が検証されていました。
うん。そうなのです。「有意性の評価」をしないといけないのですが、まあ、今回は当日だけのデータを検証していますし、そもそも半分シャレですので、有意水準の評価はやめておきます。
--うにょ また手抜きだみょ
うん。手抜きです。まじめに検証しだすととんでもない大作になりそうですので今回はこれぐらいにしておきます。
出所:Investing.com 米国 10年 債券利回りストリーミングチャート
トランプショックから、アメリカの長期金利が急上昇しています。
米国 10年 債券利回り日足6か月を見ると、7月初旬に安値を付けて、徐々に上昇していました。そこにまさかのトランプ当選があって、一度下げた後に急騰しました。
本当にトランプ当選が実現するとは思っていなかったから、一時的にトランプショックで大きく下げて、慌ててトランプさんの言い分を調べてみたというのが実情だと思います。
メキシコとの国境に建設する壁や、不法移民の強制送還などを別にすると、大幅な減税と大幅なインフラ投資を実施すると言っています。
減税で税収が減ってインフラ投資でお金を使うわけですから、お金がたくさん必要です。ところが、アメリカの財務状況も苦しいのです。毎年債務上限問題が沸き上がってきます。
アメリカの国債上限は法律で決まっていて、もういっぱいいっぱいです。
となると、また新たな法律を制定して国債上限を引き上げて、国債をバンバン発行してインフラ投資するということになりそうです。
バンバン国債を発行して金利が低いままだと買ってくれる人がいません。ということで、長期金利が急上昇しています。
--むにゃ イエレンおばさまの金利を引き上げとも関連するみょ
うん。FF金利も上げないわけにはいかないかもしれません。もはやイエレンおばさまの一存で決まる話ではなくなってきているように思います。
--むにゃ? トランプさんの意見も必要なの?
いえ。トランプさんよりもマーケットからの要求で上げざるを得ないかもしれません。マーケットは待ったなしなのです。
トランプショックはおさまったようですが、これからトランプ大統領の就任に向けて、マーケットはトランプ政策を織り込んでいく時期だと思います。
トランプリスクだけではなくて、トランプ政策を上手に評価して投資に活かしていきたいものです。
出所:内閣府 消費動向調査
「消費者態度指数」なんて数字が話題になることがあります。この消費者態度指数を算出するのが「消費動向調査」です。
「消費動向調査」は、内閣府が今後半年間の見通しを各世帯に5段階評価で、「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」などの項目で各世帯に毎月アンケートを実施して、消費者態度指数を算出しています。
みょ アンケート頼まれたことないみょ
うん。ややこしい属性が決められていますので、選ばれた人の調査かもしれません。試験的にWebでのアンケートも実施されています。
出所:内閣府 消費動向調査
「消費者態度指数」は50を超えれば良好です。
出所:内閣府 平成28年10月実施調査結果:消費動向調査
アベノミクスだ目標インフレ率だと言っても、まだまだ50に届きません。
とりあえず、消費動向調査で消費者態度指数が50以上なら良好だということだけはチェックしておいたほうがよさそうです。
そして、ここ10年ほど50を上回ったことはありません。
出所:内閣府 平成28年10月実施調査結果:消費動向調査 図1の消費者態度指数グラフに50のラインを加筆
もちろん数ある指標の一つで、消費者態度指数だけで判断はできません。
「形あるものは必ず壊れる」以降マウス難民だったもきち♪ですが、解消できそうです。
マウスは、ちょっとモバイル寄りで、手のひらの感触とマウスホイールが少し小さいのが気になりますが、サイズと滑りとクリック感がしっくりくるので、「CAPCLIP」に決まりです。
ワイヤレスですがBluetooth接続でUSB充電式というのも便利です。
エレコム ワイヤレスIR LEDマウス「Bluetooth」CAPCLIP 充電式(3ボタン) MCC1BRWH |
マウスパッドは「PET素材のマウスパッド」で購入した「iBUFFALO マウスパッド 再生PETタイプ 測れる目盛り付(ホワイト) BSPD12WH」です。
これが滑ります。薄さも大きさもいい感じです。まだ使い始めて1週間ですので、耐久性が心配ですが、今のところ裏面の粘着力が落ちてきたぐらいで、表見の削れや変形は見られません。
iBUFFALO マウスパッド 再生PETタイプ 測れる目盛り付(ホワイト) BSPD12WH
ということで、我慢できずに色違いのピンクを追加注文しました。
バッファロー BSPD12PK(ピンク) 再生PETタイプ 測れる目盛り付 マウスパッド |
「CAPCLIP」は滑りがいいので必要ありませんが、ソールが剥がれたり損傷した時にはやはり「マウスソール」でご紹介した「トスベール」がベストです。
PET素材のマウスパッドとの相性も抜群です。
ニチアス カグスベール トスベール サイズ:30×12ミリ 18枚入りを1セットで すべりの悪くなったパソコンのマウスにも! |
1年以上マウス難民となっていましたので、購入しては一瞬でゴミにしてってのを繰り返してきました。一つ一つは微々たる金額ですが、合計するとそれなりの金額になっています。いや。怖くて合計できませんが。
でも、一応それなりのものが見つかったと思っています。ただ、「CAPCLIP」はきっとすぐに生産を終了すると思いますので、早めにある程度の数をそろえておこうと思っています。
--うにゃ もう生産終了していて在庫がなくなったら終わりだみょ きっと
うん。そんな気もします。ますます早く買っておかないとですね。
また、「CAPCLIP」はあくまでもモバイルマウスというコンセプトですので、壊れることも十分に考えられます。というか、手のひらとのフィット感を改良するために、そのうちやすりで削ってみようと思っています。予備が届いたら実行に移すかもしれません。
何はともあれ気に入った組み合わせが見つかって一安心のもきち♪君でした。