2018.07.16

図1:日経平均とTOPIX 1年チャート
ここのところ日経平均株価に比べてTOPIXの元気がないようです。
--みょ TOPIXの戻りが足りないみょ
うん。図1では縦軸スケールを適当に合わせてありますので、よくはわからないのですが、日経平均の戻りに対してTOPIXの戻りに元気がないようです。
縦軸スケールもどう合わせるのが正解か難しいところもありますので、日経平均株価をTOPIXで割った「NT倍率(日経平均株価÷TOPIX)」を調べてみます。

図2:NT倍率1年チャート
--みょ 上昇しているみょ
うん。上に行くほど日経平均が強いということです。ここ3カ月ほどで急上昇しています。
上昇しているとはいっても、そもそもどれぐらいの水準が適正なのかわかりません。適正水準というのはなかなか算出できませんが、過去の水準を参考にしてみたいと思います。
30年チャートです。

図3:NT倍率30年チャート
--みょ 30年前と同じぐらいに上がってきたみょ
うん。30年ぶりの水準まで上昇してきました。30年ぶりなのですから、「上昇してきた」と言っていいのかと思います。
日経平均は日本を代表するような225社の加重平均です。採用銘柄は大企業ばかりです。
それに対して、TOPIXは東証1部すべての銘柄に対して時価総額を基準に加重平均した指数です。
それぞれに全体の価格を動かしやすいような寄与度が大きな銘柄があります。TOPIXはその仕組み上時価総額が大きい大企業の影響を受けやすいといわれています。
つまり、日経平均の上昇に対してTOPIXが弱くてNT倍率が上昇しているときには時価総額の大きな企業が相対的に弱くなっていると言えます。まさに今です。
ざっくりとNT倍率を見ただけでは詳しいところはわかりません。でも、大企業が相対的に弱くなっているということは言えそうです。
詳しく調べるには個別銘柄を見ていくしかありませんが、ざっくりと全体像を調べるには便利な指標だと思っています。