2018.11.04
海外の関連企業まで気を付けないと大変なことになるのかもしれません
図1:千代田化工建設 (6366)30分足5日チャート
昨日のBS12 マーケット・アナライズplus+で、岡崎 良介氏が気になる話をしていました。
千代田化工建設 (6366)が海外のプロジェクトで工事コストが大幅に増加したことで、経常利益が大幅な赤字になると発表しました。
図2:千代田化工建設 (6366) 2018/10/31 12:00 業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ
引用:同上2.通期連結業績予想修正の理由
現在遂行中の大型 LNG プロジェクト、具体的には米国ルイジアナ州のキャメロン LNG プロジェクトにおける約 850 億円の工事コストの大幅増加を主な要因とし、営業利益が前回公表値から 980 億円減の△865 億円、経常利益が 990 億円減の△865 億円となる見込みです。
--みょ 思ったよりもコストが増えたから利益が減るって話だみょ よくあることだみょ
うん。でも、発表したタイミングが問題です。前場が終わってお昼休みの12:00に発表しているのです。
そして、もっと問題なのが、ジョイントベンチャーのパートナーである米国マクダーモット社は米国時間の10月30日にコストが膨らんで利益を圧迫すると発表しているのです。
発表のタイミングをチャートに追加してみます。
図3:図1に発表タイミングを追加
取引所で値段が付くということは、買い方と売り方が揃うということです。10月31日は寄り付きから大きく値を下げていますので、マクダーモット社の発表を受けて売り込んでいる人たちがいるということです。
そして、寄り付いているということは、同数の買っている人がいるということでもあります。この買っている人たちがマクダーモット社の発表がわかっていて買うのならいいのですが、知らずに安くなったから買ったとしたら、ちょっと思惑とは違う取引となったのかもしれません。
もちろん。株式取引は自己責任ですから、情報を知らないというのはそれだけで罪です。大きなプロジェクトを手がけているパートナー企業の発表には目を光らせておかなければいけないのかもしれません。
でもね。12:00発表ってどうよ。と思ってしまいます。投資家よりも、企業のIR担当のほうが少しだけ豊富に情報を持っていると思うのです。少なくとも前場の寄り付き前に第一報を入れてもよかったのではないかと思うのです。
知らないほうが悪いと言われればそれまでなのですが、企業のIR部門はわかっていて発表しなかったということですから、ちょっとかかわりあいたくないと思ってしまいました。
だからと言って海外の開示情報をチェックできるかというと、難しいものがあります。考えさせられる出来事でした。